平成28年3月20日(札幌発基準)において最終運転となる寝台特急カシオペア。北斗星で使用されていた24系車両とは違い、比較的新しいE26系車両です。そのカシオペアが6月から団体専用臨時列車として復活することが先日発表になりました。
北海道行き寝台特急の終焉
ここ数年、本州から北海道に向かう寝台特急が軒並み姿を消していきました。本当に残念でなりませんが、その大きな理由は客車の老朽化も然る事ながら、青函トンネル内の昇圧にあります。北海道新幹線開業に伴いトンネル内の電圧が在来線用の20,000万ボルトから新幹線用の25,000ボルトに引き上げられるのです。この事は、既存の青函トンネル通過用機関車「ED79」が使用できなくなることを意味します。
機関車の借り入れで実現する復活カシオペア
青函トンネルを通ることができなければ、まだまだ使用できるE26系カシオペアはJR東日本管内のクルーズ列車として営業を存続するのではないかとは思っていました。しかし、この度の報道でJR貨物から機関車を借り入れる事が決まり、早々に北海道にいく術を手に入れたことは嬉しい誤算となりました。肝心の青函トンネルは両方の電圧にも対応する機関車「EH800」で通過するのではないかと思われます。
気軽に乗車できなくなるカシオペア
さて、思わぬ展開でカシオペア復活は嬉しいのですが、厳しい現実も待っています。まず、今後は団体専用臨時列車となり、旅行のパッケージに組み込まれるはずです。そのため、今までみたいな料金ではとても乗車することはできなくなるでしょう。また、乗車できる可能性は残るものの、今度は費用と時間(旅行日程)の問題にも悩まされることになりそうです。
北斗星の復活にも期待
せっかくカシオペアが復活したのですから、北斗星もリバイバル運転してもらいたいですね。24系車両は随分と解体が進みましたが、まだ完全に全ては消滅していません。尾久に残る車両で年に1回でもいいですから、その勇姿を再び見せてもらいたいものです。