少しずつANAのマイルを貯めるぞ!と決心してから数週間。新規発行申し込みをしておいた「ANA VISAワイドゴールドカード」が届きました。先日の記事でもご紹介しました「ANA Tokyo Metro To Me CARD」をポイントサイトからの交換ルートとして考えるならば、こちらは普段使いのメインカードとして使用する予定です。
- なぜ、ANAカードの中でVISAワイドゴールドカードにしたのか
- ANAカードの発行会社について
- ANAカードのグレードについて
- 上級会員資格取得のためのカード選び
- 普段使いのANAカードに求めるもの
- ゴールドカードのメリットと選んだ理由
- ゴールドカードの年会費を抑える方法
- まとめ
なぜ、ANAカードの中でVISAワイドゴールドカードにしたのか
カード発行の際には決めなくてはいけないことがあります。それは国際ブランドとカードのグレードです。国際ブランドとは、カード発行会社に係わらず、そのロゴマークがカードに印字されていれば、世界中のどの加盟店でも利用できるブランドのことです。お店のレジで「VISA」「MASTER」「JCB」といったロゴマークを見かけたことがあると思いますが、これが国際ブランドです。一方、カードのグレードとは、「一般カード」「ゴールドカード」といった年会費に応じてサービス内容が異なるカードです。カード券面(表面)の色もグレードの違いで差別化が図られています。これらのカードの中から、どのような目的で使用するのかによってカードを選ぶ必要があります。これから少しANAカードの基礎知識をご説明しながら、自身がなぜ、VISAワイドゴールドカードを選んだのかについてもご説明しようと思います。
ANAカードの発行会社について
ANAカードには、国際ブランドに対して発行元カード会社が4社あります。その会社は、VISA/マスターカードを発行する「三井住友カード株式会社」、JCBを発行する「株式会社ジェーシービー」、AMERICAN EXPRESSを発行する「アメリカン・エキスプレス・インターナショナル,Inc.」、ダイナースクラブカード(ゴールドカード以上)を発行する「三井住友トラストクラブ株式会社」です。好きなブランドがあるというのであれば迷う必要はありません。そのブランドのカードを発行しましょう。なぜならANAカードは維持費無料のカードではありません。年会費を支払ってまで好きでもないブランドのカードを所有したいとは(自身は)思わないからです。
ANAカードのグレードについて
ANAカードにはカードのグレードが3種類あります。それは、「一般カード」「ゴールドカード」「プレミアムカード」です。一般カードは「VISA/マスターカード」「JCB」「AMERICAN EXPRESS」ブランドのカードを発行することができ、ゴールドカード以上になると「ダイナースクラブカード」を加えることができます(プレミアムカードのみマスターカードを除く)。それぞれのカードにはサービス内容に応じた年会費が設定されています。一般カードは標準的なサービスとなる分、審査も厳しくなく、取得も容易で年会費を一番安く抑えることができます。一方、プレミアムカードともなるとサービス内容が厚遇となる分、審査が厳しく、取得も困難で年会費も高額になります。
上級会員資格取得のためのカード選び
以上の基礎知識を踏まえ、本題の「なぜ、ANA VISAワイドゴールドカードを選んだのか」についてご説明しましょう。先に述べておきますが、自身は将来的にANAマイレージクラブの上級会員資格を取得したいと思っています。そのことを踏まえて話を進めていきます。最初に、ANAカードを選ぶにあたって重要視したのは、上級会員資格を取得する前、そして取得してからと、どちらでも納得のできる費用対効果のバランスを見い出すことでした。ここで「ANAマイレージ上級会員」という言葉を出しましたが、これはANAもしくはANAが加盟しているスターアライアンスグループの航空機に搭乗すれば付与される「プレミアムポイント」(マイルとは別のポイント)を、ある一定ポイント以上貯めることによって取得できる資格のことです。上級会員資格はそれぞれランクがあり複雑なので、詳しくは別記事にしようと考えていますが、ここで押さえておきたいのは、せっかく資格を取得しても有効期間が1年間のみであるということ。しかしながら、この1年間という会員資格を永年にわたって保持することができる方法があるのです。それが資格取得後に切り替えることができるANAカード「スーパーフライヤーズカード(SUPER FLYERS CARD)」です。
普段使いのANAカードに求めるもの
スーパーフライヤーズカードのことは一旦忘れて話を戻しましょう。普段使いのANAカードをどれにすべきか。先ずは一般カードかゴールドーカードかで悩みました。悩みの種は、年会費とクレジットポイントをマイルへ移行する際の換算率の関係です。クレジットポイントとはカード発行会社からカードの利用金額に応じて付与されるポイントのことです。このポイントを貯めてマイルに移行することができますが、一般カードは年会費が安い分、マイルへの換算率が悪く、ゴールドカードは年会費が高い分、マイルへの換算率が良くなるという関係性があります。ここで、それぞれの年会費とサービス内容をまとめてみます。
ANA一般カードの年会費とサービス内容(一部抜粋)
ANA一般カード年会費(同等カード含む)
ANA VISA/マスター 一般カード・ANA VISA Suicaカード
■年会費:¥2,000+税
■入会・継続時のボーナスマイル:1,000マイル
■カード種類別積算率:10%
■ポイント換算率
5マイルコース:¥1,000=1ポイント(クレジットポイント)=5マイル
10マイルコース:¥1,000=1ポイント(クレジットポイント)=10マイル
※10マイルコースは移行手数料(年間)¥6,000+税が発生します。
ANA JCB 一般カード・ANA To Me CARD PASMO JCB
■年会費:¥2,000+税
■入会・継続時のボーナスマイル:1,000マイル
■カード種類別積算率:10%
■ポイント換算率
5マイルコース:¥1,000=1ポイント(クレジットポイント)=5マイル
10マイルコース:¥1,000=1ポイント(クレジットポイント)=10マイル
※10マイルコースは移行手数料(年間)¥5,000+税が発生します。
ANA アメリカン・エキスプレスカード
■年会費:¥7,000+税
■入会・継続時のボーナスマイル:1,000マイル
■カード種類別積算率:10%
■ポイント換算率
ANAグループ:¥100=1.5ポイント(クレジットポイント)=1.5マイル
その他:¥100=1ポイント(クレジットポイント)=1マイル
※いずれにも移行手数料(年間)¥6,000+税が発生します。
※ANAカード公式ホームページより転載。
※平成28年9月4日現在の情報です。
ANAゴールドカードの年会費とサービス内容(一部抜粋)
ANAゴールドカード年会費
ANA VISA/マスター ワイドゴールドカード
■年会費:¥14,000+税
■入会・継続時のボーナスマイル:2,000マイル
■カード種類別積算率:25%
■ポイント換算率:¥1,000=1ポイント(クレジットポイント)=10マイル
※移行手数料(年間)は無料
ANA JCB ワイドゴールドカード
■年会費:¥14,000+税
■入会・継続時のボーナスマイル:2,000マイル
■カード種類別積算率:25%
■ポイント換算率:¥1,000=1ポイント(クレジットポイント)=10マイル
※移行手数料(年間)は無料
ANA ダイナースカード
■年会費:¥27,000+税
■入会・継続時のボーナスマイル:2,000マイル
■カード種類別積算率:25%
■ポイント換算率:¥100=1ポイント(クレジットポイント)=1マイル
※移行手数料(年間)は無料
ANA アメリカン・エキスプレス・ゴールドカード
■年会費:¥31,000+税
■入会・継続時のボーナスマイル:2,000マイル
■カード種類別積算率:25%
■ポイント換算率
ANAグループ:¥100=2ポイント(クレジットポイント)=2マイル
その他:¥100=1ポイント(クレジットポイント)=1マイル
※移行手数料(年間)は無料
※ANAカード公式ホームページより転載。
※平成28年9月4日現在の情報です。
補足ですが、ANAカードのラインナップには他に、VISA/マスターカードとJCBそれぞれに「ワイドカード」が設定されています。このカードは年会費が一 般カードより高くなる分、付帯保険料、搭乗時のボーナスマイル(カード種類別積算率)、空港免税店利用時の割引率上乗せ、ビジネスクラス専用チェックインといった、航空機への搭乗に関連したサービスが厚遇されている一方で、クレジットポイントからマイルへの換算率は一般カードと何ら変更がなく、年会費 もまた、¥7,250+税とゴールドカードの半額以上にもなり、後述する「ゴールドカードの年会費を押さえる方法」で算出した金額を考えると、年会費の差はそれ程でもなくなります。そのため、サービス内容と年会費を考慮した結果、中途半端なワイドカードは除外しました。また、「プレミアムカード」もラインナップとして設定されていますが、こちらは年会費が非常に高額となるため、同じく除外しました。以上の結果、一般カードとゴールドカードのどちらかにするということで自身の気持ちは決まりました。
ゴールドカードのメリットと選んだ理由
一般カードとゴールドカードのどちらかにすると決めたところで、再び年会費とクレジットポイントをマイルへ移行する際の換算率の関係から考えてみることにします。ゴールドカードはクレジットポイントからマイルへの換算率は¥1,000=1ポイント(クレジットポイン ト)=10マイルで一般カードの倍となります。仮に一般カードで同じ換算率にするならば、移行手数料はカードにより年間で¥5,000~¥6,000(税別)にもなり、単純に年会費と合算すれば、それだけでもゴールドカード年会費の半額近い金額となってしまいます。では残りの半額分をどのように考えるか。コスト重視で一般カードにするか、価値を見出してゴールドカードにするかです。結果的にはゴールドカードにしました。それは、入会・継続時のボーナスマイル2,000マイル、搭乗時の ボーナスマイル(カード種類別積算率)25%付与といった、マイルを貯めることが出来るメリットがあるからです。前述したANAマイレージクラブの上級会員資格を取得する際には、航空機への搭乗を繰り返すことが必要となります。その際、ボーナスマイルが有利に働くと思ったからです。また、空港免税店利用で10%OFF、提携ホテル朝食・ウェルカムドリンクといったサービスの恩恵も受けながら、実は年会費を抑えてゴールドカードが保持できる方法を知ったことも一つの理由でした。
ゴールドカードの年会費を抑える方法
保有するカードをゴールドカードと決めたからには、出来るだけ維持費を抑えたい。調べ上げた結果、一つの結論に達しました。その方法とは、三井住友カードのVISA/マスターカードを発行し、「マイ・ペイすリボ」に登録することでした。マイ・ペイすリボとは、三井住友カードのサービスの一つで、毎月の支払金額を利用者自身で決めておくことができる支払い方法のことです。毎月の支払金額を前もって設定しておき、年1回以上カードを利用すれば年会費の割引が適用になります。
マイ・ペイすリボ登録+カード利用
ANA ワイドゴールドカード 年会費
■年会費:¥14,000+税 → ¥10,500+税
■割引額:¥3,500+税
ANA 一般カード 年会費(参考)
■年会費:¥2,000+税 → ¥1,025+税
■割引額:¥975+税
ANA 一般カード マイル移行手数料(参考)
■10マイルコース:¥6,000+税(ゴールドカード同等)
■5マイルコース:無料(一般カード標準)
※三井住友カード公式ホームページより転載。
※平成28年9月4日現在の情報です。
見て取れるように、ゴールドカードの割引率が相当良くなっていることが分かります。一般カードのクレジットポイントをゴールドカードと同等のマイルに移行するため手数料を支払えば、その金額の差は¥3,475+税です。また、更に併用することで割引額を増やす方法が存在します。それは「カード利用代金WEB明細書サービス」にも登録するというもの。どうしてもカードの利用明細は紙でなくてはならないという場合を除き、WEB明細で良ければ登録しておくだけで、増額割引された年会費の恩恵を受けられます。
カード利用代金WEB明細書サービス+マイ・ペイすリボ登録+カード利用
ANA ワイドゴールドカード 年会費
■年会費:¥14,000+税 → ¥9,500+税
■割引額:¥4,500+税
※初年度のみマイ・ペイすリボ登録+カード利用の割引額になります。
ANA 一般カード 年会費(参考)
■年会費:¥2,000+税 → ¥1,025+税
■割引額:¥975+税
※一般カードはマイ・ペイすリボ登録+カード利用の割引額が最大となります。
ANA 一般カード マイル移行手数料(参考)
■10マイルコース:¥6,000+税(ゴールドカード同等)
■5マイルコース:無料(一般カード標準)
※三井住友カード公式ホームページより転載。
※平成28年9月4日現在の情報です。
いかがでしょうか。この併用した割引を活用すると、一般カードのクレジットポイントをゴールドカードと同等のマイルに移行するため手数料を支払えば、その金額の差は¥2,475+税にまでなってしまいます。ゴールドカードの入会・継続時のボーナスマイル2,000マイル、搭乗時の ボーナスマイル(カード種類別積算率)25%付与といった、ゴールドカードのマイルを貯めることが出来るメリットを考えれば、その差はもう、あって無いようなものです。参考までに、この併用した割引はゴールドカードのみにしか適用となりません。カードを選びで迷ったら、ぜひ思い出してみてください。
まとめ
三井住友カードの割引サービスを堅く利用すれば、ゴールドカードに付帯されたサービスの恩恵を受けながら、比較的維持費を抑えてカードを保有することが可能です。余談ですが、自身の目指すANAマイレージクラブの上級会員資格。皆様の中にも取得したいと思われている方がいらっしゃるかもしれません。無事に取得できたら、誰もが1年間の会員資格を永年会員として保持することができるANAカード「スーパーフライヤーズカード(SUPER FLYERS CARD)」に切り替えをすると思いますが、その際、カードが同じグレードなら、ほぼ無審査で切り替えができることをご存じでしたか?万が一、一般カードを発行していて、スーパーフライヤーズカードへの切り替えを機にゴールドカードに変更しようと思った場合、審査落ちでもしたらショックで立ち直れないかもしれません。このような考えもまた、最初からゴールドカードを発行した理由の一つです。