以前、ANA VISAワイドゴールドカードについてご紹介した時に、このような事を述べました。「自身は将来的にANAマイレージクラブの上級会員資格を取得したいと思っています。」と。
それから早いもので2年が経過してしまいました。
余りにも長い期間となってしまったが為に、もう取得を諦めたのではないかと思われた方もいるのではないでしょうか。
しかし、この期間を準備に充ててきたからこそ、ようやくこの時を迎える事ができるのです。
そう、ANA上級会員資格の一つである「プラチナサービス」メンバーになるため、修行を開始できるこの時を。
SFC修行とは
マイラー系ブログをよくご覧になっている皆様には、もはや説明不要だと思いますが、SFC修行とはANAカードの一つである「Super Flyers Card」(スーパーフライヤーズカードと呼び、SFCは英語表記の頭文字)の取得を目指し、飛行機に乗りまくる行為のことをいいます。
そもそもスーパーフライヤーズカードとは何ぞや?
何で飛行機に乗りまくるの?
そんな頭の上に?が出た方の為に、以下ご説明します。
※画像はスーパーフライヤーズカードのロゴ
※ANA公式ホームページより転載
スーパーフライヤーズカードとは
スーパーフライヤーズカードとは、ANAマイレージクラブの上級会員資格である「ダイヤモンドサービス」メンバー及び「プラチナサービス」メンバーのみが申し込むことのできる、クレジットカード機能付き・年会費有料のカードのことをいいます。
実はこのカード、一度取得すれば年会費を払い続けているうちはANAから半永久的に上級会員資格が与えられるという、とんでもないカードなのです。何がどう凄いのかは下記の別項目にてご紹介いたします。
注)厳密にいえば、スーパーフライヤーズカードはANAグループ運航便の搭乗で100万ライフタイムマイルに到達しても発行できます。しかし、これはとても一般人が獲得できるようなものではありませんので、ここでは説明を省きます。
※画像は一例としてANAスーパーフライヤーズ ゴールドカード(JCB)
※ANA公式ホームページより転載
ANAマイレージクラブ上級会員資格について
先にスーパーフライヤーズカードの説明をする前に、基本となるANAマイレージクラブの上級会員資格にはどのような種類があるのか、また、その取得方法についてご説明します。
ANAマイレージクラブ上級会員資格の種類
ANAマイレージクラブの上級会員資格は全部で3つのステータスがあります。それぞれ下位から「ブロンズサービス」「プラチナサービス」「ダイヤモンドサービス」となっています。
※画像はANA公式ホームページより転載
ANAマイレージクラブ上級会員資格の取得方法
ANAマイレージクラブの上級会員資格はプレミアムポイントというものを獲得することによって取得する事ができます。
プレミアムポイントとは
このプレミアムポイントとは、ANAグループ運行便や、スター アライアンス加盟航空会社の飛行機に搭乗することで、マイルとは別に獲得できるポイントのことをいいます。有効期限は1年間(1月〜12月末日)で、この毎年1月〜12月末日までに獲得したプレミアムポイント数に応じて翌年度(翌年4月〜翌々年3月末日)における上級会員資格(プレミアムメンバー)のステイタスが決定されます。
参考までに、早く上級会員になりたくて1月からどんどん飛行機に搭乗し、翌年度のステイタスが決定する12月末日よりも早く各ステイタスに必要なプレミアムポイントを獲得してしまった場合にはどうなると思いますか?
答えはなんと、翌年3月末日まで各ステイタスのサービス内容を事前に受ける事ができてしまう「プレミアムメンバー事前サービス」なるものが存在するのです。
具体的に例えてみると、5月にいずれかのステイタスメンバーに必要なプレミアムポイントを獲得したとします。その場合、6月からプレミアムメンバー事前サービスが利用できることとなります。この事前サービスは翌年3月末日まで有効となりますので、本サービス期間の翌年4月から翌々年3月末日までを計算に入れると、実に1年9ヶ月もプレミアムメンバーサービスを利用できる計算となります。これは嬉しいですね。
注)事前サービスの提供開始は4月中旬からになります。3月末日までに達成された場合はそれまで待つ必要がありますのでご注意ください。
上級会員資格の取得に必要なプレミアムポイント数
それぞれのステイタスに必要なプレミアムポイント数は下記のようになっています。
※画像はANA公式ホームページより転載
ブロンズ 30,000(うち、ANAグループ運行便利用 15,000 ※ANAゴールドカード、ANAカードプレミアムを所有していればANAグループ運行便利用15,000未満でも獲得可能)
プラチナ 50,000(うち、ANAグループ運行便利用 25,000)
ダイアモンド 100,000(うち、ANAグループ運行便利用 50,000)
簡単に獲得できるものではないプレミアムポイント
ここまで聞いて、「なぁーんだ、簡単じゃん。とにかくマイルのようにプレミアムポイントを獲得すればいいんでしょ。」と思ったそこのあなた!
ちょっと待ってください。それが中々マイルのように獲得できる訳ではないのです。
何しろ、このプレミアムポイント、先程も述べたとおり実際に飛行機に搭乗しなければ獲得できないポイントです。マイルのようにクレジットカードでのお買い物やサービス利用で獲得できるような代物ではありません。しかも、1プレミアムポイントあたりの単価がとても高く、だいたい平均で10円(あたりを念頭におき、この金額を切ると優秀と考える陸マイラーさんは多い)くらいです。スーパーフライヤーズカードを取得するために必要な上級会員資格のステータスはプレミアム。するとどうなるか。50,000プレミアムポイントが必要となる訳で、単純計算だけでも実に500,000円の予算が必要となるのです。これは恐ろしい。
因みに参考までにですが、自身、冒頭でANA上級会員資格を取得するために修行を開始すると述べました。この修行という言葉、聞いたことはありますか?
マイラー系ブログでは頻繁に聞く言葉ですよね。これは修行僧に例えたもので、ただプレミアムポイントを獲得する為だけにもくもくと飛行機への搭乗を繰り返す、ある意味、苦行でしかないという例えからきています。(しかし、実際は物凄く楽しいらしい。)
そのように苦労?して、スーパーフライヤーズカードを申し込める資格となる、プレミアムサービスメンバーになる為に必要な50,000プレミアムポイントを獲得すると、晴れて修行を終えることができるという訳です。これを解脱といいます。面白い言い回しですね。
スーパーフライヤーズカードの魅力とは
それではなぜ、そこまで苦労してスーパーフライヤーズカードを取得したがるのかについて、そのカードの魅力をご紹介してみたいと思います。
但し、ここでは「ちょっといいな」と思ってもらえる程を抜粋という形にしたいと思います。何しろ全てはとても多すぎて紹介しきれません。許してください。
ANA LOUNGEの利用
やはり真っ先に思いつくのはこれではないでしょうか。ラウンジの利用。憧れますよね。
このANAラウンジは、よくあるクレジット会社のゴールドカード会員以上が利用できる共用ラウンジとは全く違うもので、航空会社が上級会員のためだけに用意した特別なラウンジです。そのために、広々としたスペースにゆったりとした時間。ソフトドリンクやアルコールも飲めます。(国際線利用で成田などの大規模は空港にはバイキング形式の食事もあるらしい。)
このようなところで搭乗する前に充実した時間を過ごすことができれば最高ですよね。
※画像はANA公式ホームページより転載
プレミアムエコノミーへの変更
注)2018年11月12日にサービス終了が発表されました。
こちらは国際線においての目玉です。
どうしても長時間の移動になりがちな国際線。座席がエコノミークラスだった為か窮屈で「目的地到着までに疲れてしまったよ。」という経験はありませんか?
この優遇サービスは、何と搭乗手続きの際に空席がある場合には、対象運賃以外で搭乗の場合でも、追加料金なくエコノミークラスから「プレミアムエコノミー」に座席の変更ができてしまうというものです。これは有難い。是非とも利用してみたいサービスですね。
とにかくプレミアムエコノミーは足も伸ばせてとても快適との事です。疲れ知らずで、これからの旅行を存分に楽しみましょう。
※画像はANA公式ホームページより転載
優先予約
スーパーフライヤーズカード会員は様々は優先予約を受けることができます。
国内線座席指定の優先
ANAグループ運行便の国内線予約の際、希望する座席を優先して選ぶことができます。一般には解放していない席もある為、同乗者と隣同士の席にしたいといった場合には重宝すること間違いなしです。
注)下記の画像にはスーパーフライヤーズカード会員が記載されていませんが、スーパーフライヤーズカード会員は概ねブロンズサービスとプラチナサービスの中間くらいの位置づけになるようです。
※画像はANA公式ホームページより転載
予約時の空席待ちの優先
せっかく旅行日程が決まったのに、飛行機の予約が一杯でどうすることもできない。そのような時にぜひ利用してみたい優遇サービスです。
もちろん、確実に席を確保してくれるといったものではありませんが、国内線(コードシェア便でANA便名も含む)、国際線ともに同一予約の同行者も含めて一般会員よりも空席待ちを優先して受けてくれますので、最後のチャンスとしてお願いしてみるのにはいいかもしれません。
国際線特典航空券の優先
国際線の人気路線は早めに席が埋まってしまいがち。と、いった場合に威力を発揮してくれそうなものがこちらです。
メンバー本人が自身のマイルで搭乗する場合、また、メンバー本人のマイルを使用する同一予約の同行者も含め、ANAグループ運行便の国際線特典航空券の予約、および空席待ちを優先的にお願いすることができます。
予約の際の、ちょっとした例として、一般会員が予約の際に空席が無かった場合でも、スーパーフライヤーズカード会員の場合では空席が有ったりとする事があるようです。これは、ANAによって席(枠)の確保数が会員ステイタス別に設定されているからこそ起きる現象で、特典航空券を利用される方にとっては心強いサービスであることに間違いはありません。(もちろん、その数は公表されてはおりませんので、どのくらいの差があるのかは不明ですが。)
空港での手続き
スーパーフライヤーズカード会員の魅力は優先予約にとどまりません。飛行機に搭乗する前後にも魅力的なサービスが沢山あります。
なお、ここではスーパーフライヤーズ会員の優遇サービスのみを紹介しますので、画像の一部に掲載されているダイヤモンドサービスメンバーの優遇サービスには一切触れません。何しろこちらのステイタスは上級会員資格でも最上位クラスですからね。自身には縁がありません。(苦笑)
優先チェックインカウンターの利用
国内線では「ANA PREMIUM CHECK-IN」が、 国際線では「ビジネスクラスチェックインカウンター」「スター アライアンス・ゴールド」のサインが表示されている優先チェックインカウンターが利用できます。
いいですね。これ。混雑しているカウンターを尻目に優先してチェックインができるというのは、時間が無い時、もしくは有効に使いたい時などには本当に助かるのではないかと思います。
※画像は国内線の優先チェックインカウンター案内
※優先チェックインは設定されている空港のみで利用できます。
※ANA公式ホームページより転載
※画像は国際線の優先チェックインカウンター案内
※ビジネスクラスチェックインカウンターはANAグループ運行便国際線で当該クラスの設定がある場合に利用できます。
※ANA公式ホームページより転載
手荷物受け取りの優先
ANAグループ運行便、およびスター アライアンス加盟航空会社を利用の際には、手荷物に優先タグを付けて預かってくれます。このタグのおかげで到着時には優先して荷物を受け取ることができます。
このような上級会員への配慮もまた、優先チェックイン同様に時間が無い時、もしくは有効に使いたい時などには嬉しいものですね。
※画像は国内線の優先タグの種類案内
※ANA公式ホームページより転載
※画像は国際線の優先タグの種類案内
※ANA公式ホームページより転載
スター アライアンス・ゴールドメンバーの地位も
先程から少しずつ出てきましたね。「スター アライアンス」という言葉。下記のロゴ、見たことありますか?
※画像はスター アライアンス日本地区限定スペシャルサイトから転載
このスター アライアンスとは1997年に設立された世界最大の航空連合で、日本の航空会社ではANAが加盟しています。参考までに、他の航空連合としてはJALが加盟している「ワンワールド」、日本では加盟している会社はありませんが「スカイチーム」があります。
それではなぜ、各航空会社がそれぞれの航空連合に加盟しているのでしょうか?
それはもちろん、会社としてのメリットもあるからですが、同時に私たち、対顧客への利便性向上にも繋がるからです。
例えば前者でいうと、コードシェア便による旅客の誘導や、機体・整備拠点の提携などで運航経費の削減にもつながりますし、また、後者ではマイレージサービスの相互乗り入れなどで(顧客が)恩恵を受けることができます。
少し本題からズレてしまいましたね。スーパーフライヤーズカード会員としての優遇サービスに話を戻します。
実はスーパーフライヤーズカード会員になると、もう一つの大きなメリットが発生します。それは、自動でスター アライアンスのゴールドメンバーに昇格できるというものです。
このことは、大きな意味を表します。なぜなら、優遇サービスがANAだけではなく、世界各国のスター アライアンス加盟航空会社においても受けることができるようになるからです。ラウンジの利用であったり、優先チェックインができたりと(サービス内容は各航空会社により異なりますが)ワールドワイドで優遇サービスを受けることができるのです。もちろん、先程例にとったマイレージサービスの相互乗り入れなんていうのもしかりです。
スーパーフライヤーズカード会員になれば本当にメリットしかありません。
まとめ
いかがでしたか。少しだけでもスーパーフライヤーズカードの魅力をお伝えすることができましたか?
自身としては、いよいよSFC修行として勝負の年が始まりました。今から無事に修行を終えることができるかどうか心配していますが、するからには全力を尽くします。
そして、ここでおことわりです。時系列的に当記事の投稿日時と逆になってしまいましたが、自身は2018年1月18日からSFC修行を開始しました。(自身のツイートを見て、アレってなった方ごめんなさい。)1月期の修行内容については後日記事をアップしてみたいと思います。
最後に、自身もそうですが2018年にSFC修行を始めた同志の皆様にもエールを送りながら。
お互い修行を頑張り(楽しみ)ましょう!